これって手抜き?外壁塗装の手抜き工事を見分けるには?
外壁塗装は専門的な知識が必要であり、工事内容も素人にはわからないことが多いです。そのため、外壁塗装の手抜き工事をしている悪質な業者がいることもたしかです。そこで、今回は手抜き工事をされてしまったらどうなるのか、さらに手抜き工事を見分けるポイントについて紹介していきます。
手抜き工事をされたら困る理由
手抜き工事をされてしまったら、さまざまなトラブルが発生してしまう可能性があります。とくに外壁塗装工事は家の寿命に大きく関わるため、適切な方法で工事をしなければ、後で大問題につながるというケースも珍しくありません。
たとえば、簡易的な足場しか使っていない場合です。通常、外壁塗装工事を行う際は足場を組んで作業を行います。とくに2階建て以上の建物の場合は足場の設置が必要となります。しかし、足場を組むには時間も人件費もかかってしまいます。さらに、足場を持っていない外壁塗装業者の場合は足場を専門に取り扱っている業者に依頼したり、足場をレンタルしたりしています。もちろん、その分、コストがかかってしまうため、悪質な業者は足場を組まなかったり、簡易的な足場を使ったりしていることがあります。
しかし、簡易的な足場を使っていると、作業効率が悪くなるだけでなく、作業者の安全が確保できません。作業がしにくくなることから、丁寧な塗装ができなくなってしまうのです。そのため、塗装にムラが出てしまったり、本来行わなければならない下地処理が適切に行われなかったりなど、仕上がりに差が出てしまいます。
さらに、下地は見えないだろうと下地処理を省いた悪質な施工業者もいます。下地処理は外壁塗装の中でも最も重要な工程といわれており、しっかりと行っていなければ、外壁塗装の意味がありません。下地処理の工程を省いた場合、外壁塗装を行っても、すぐに塗装が剥がれたり、ひび割れが起きてしまったりするのです。そのため、手抜き工事をされると、見栄えが悪くなるどころか、すぐに塗装が剥がれる可能性があります。
手抜き工事を見分けるポイント
それでは、手抜き工事を見分けるポイントを紹介していきます。
簡易的な足場を使用
簡易的な足場だけを使っている場合は、作業性が悪くなり、作業ムラが出てしまいます。さらに、細かい部分まで手が届かず、全体を塗装できないこともあります。そのため、簡易的な足場を使用している場合は、業者に相談してみることをおすすめします。
足場にシートをかけない
通常、足場を組んだ後はシートで全体を養生していきます。しかし、手抜き工事を行っている業者では、少しでも工数を短くするため、シート養生の手順を省いています。そのような業者は、できるだけ多くの作業をこなして利益を得ようとしているため、1件当たりの塗装工事の時間を短くしようとしているのです。つまり、時間をかけて丁寧な作業を行わず、手抜き工事をしているということです。
窓の養生をしていない
外壁塗装では、塗料がかからないように窓やフードをしっかりと養生するのが基本です。しかし、手抜き業者の場合は工事時間の短縮を理由に養生を行わずに作業をすることがあります。養生がされていなければ、窓に塗料が付着してしまうリスクもあるため、非常に悪質といえるでしょう。
契約時の塗料と異なる塗料を使用
見積もり時や契約時よりも安い塗料に変える業者もいます。塗料の違いで仕上がりだけでなく、耐久性や耐候性に大きな差が出ます。ただし、塗装直後は塗料の違いに気づくことは難しいため、なかなか見極めるのが難しいでしょう。
外壁洗浄の工程を省く
外壁塗装を行う際、ホコリやゴミ、汚れを取り除いてから塗装を行います。しかし、全体を綺麗に洗浄するのに丸1日かかってしまうことも多いため、業者によっては外壁洗浄を省いているところもあります。
下地処理をしない
外壁塗装の中でも最も重要なのが下地処理です。しっかりと下地処理を行うことで、綺麗な仕上がりになるだけでなく、耐久性にも大きく関係してきます。実際、下地処理を行わずに外壁塗装をすると、すぐに塗装が剥がれてしまったという事例もあります。
業者に相談しても対応してくれないときは?
手抜き工事に遭ってしまった場合、まずは施工業者に相談することが大切です。業者によっては、あっさりと対応してくれることもあるため、手抜き工事になっていないかどうかを確認することがポイントです。しかし、まったく対応してくれない悪質な業者も少なくありません。仮に業者に相談しても対応してくれない時は、国民生活センターや弁護士に相談してみることをおすすめします。
また、住宅リフォーム・紛争処理支援センターというリフォームに関するトラブルを専門にしている公益財団法人もあります。業者がまったく対応してくれない時は、専門家に相談して対応方法のアドバイスを受けるようにしましょう。また、自分で業者と交渉するのが難しい場合は弁護士に相談して交渉してもらうということも可能です。
外壁塗装工事は下地処理や養生作業など、目に見えない部分での手抜き工事をされることがあります。塗装直後に見わけることは難しいですが、時間が経つと仕上がりの酷さに気づくことがあります。そこで、今回は手抜き工事を見分けるポイントを紹介させていただきました。さらに、万一手抜き工事に遭った場合は、専門家や専門機関に相談することが大切です。