建物の基礎部分は塗装してもらえる?基礎部分のメンテナンスについて
基礎は建物を支える上で重要な役目を担っており、定期的なメンテナンスが必須です。メンテナンスをせず基礎にトラブルが生じた場合、建物が傾く恐れもあります。本記事では、建物の基礎は塗装してもらえるか、そのメンテナンス方法について解説しています。基礎のメンテナンスを考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
建物の基礎の劣化症状とは
基礎は、建物を支える役目があり、地震時などに生じる揺れから建物を守る重要な構造です。さらに、シロアリや湿気から建物を守る役割を担っています。
つまり、基礎が劣化したままメンテナンスせずに放置していると、建物を守る機能がなくなってしまうのです。では、基礎をメンテナンスするタイミングは、どこで判断するのでしょうか。
まずは、基礎にひび割れがある場合です。基礎は、モルタルやコンクリートという材料でつくられています。モルタルやコンクリートは、雨などによって水分を吸収することで、ひび割れをおこします。
ひび割れをおこすと、基礎が本来もっている建物を支える性能が軽減されてしまい、安全性を担保できなくなるのです。
さらに、ひび割れ以外に、塗装剥がれや色褪せ・白華(エフロ)など、さまざまな劣化症状がでます。万が一、劣化症状をみつけた場合、早急に専門業者に相談するようにしましょう。
基礎の劣化を放置するとどうなるの?
基礎の劣化を放置すると、建物寿命を縮めてしまいます。基礎が劣化すると基礎内に水分が侵入してしまい、中にある鉄筋や建物の土台を腐らせてしまうからです。
さらに、基礎にひび割れがあると、そのひびから水分が侵入し、床下に湿気をこもらせてしまいます。床下に湿気がこもるとカビが生成されてしまい、カビによってアレルギーやぜん息などの健康被害につながります。
このように、基礎の劣化は建物の寿命を縮めるだけでなく、健康被害にまで発展することがあるのです。
基礎部分はどうやってメンテナンスする?
基礎劣化によるメンテナンスを行う方法にはいくつかありますが、以下では、代表的なものについて、紹介します。
塗装によるメンテナンス
塗装により基礎を保護し、ひび割れや色褪せ、エフロを防ぐメンテナンス方法です。基礎専用塗料を用いて、基礎を保護します。
塗料には、弾性がありひび割れを防ぐものや吸水を防ぐものがあり、塗料によって特性が異なります。基礎の劣化症状によって、利用する塗料を選択するようにしましょう。
シートによるメンテナンス
専用シートを貼り付けることにより、基礎を保護するメンテナンス方法です。たとえば、アラミド繊維シートを貼り付ける施工方法があります。アラミド繊維とは、タイヤにもつかわれており、鋼材のおよそ7倍もの引っ張り強さがある素材です。
基礎にアラミドシートを貼り、その上にモルタルなどを塗布することで、基礎をメンテナンスします。なお。シート補修の場合、1mあたり4,000円~2万円ほどの費用を考えておくといいでしょう。
塗装で基礎のメンテナンスはできる?
簡易的に基礎の保護を考えるなら塗装によるメンテナンスがおすすめです。塗装によるメンテナンスは、ひび割れによる雨水の侵入を防ぐだけでなく、美観性を向上できることも特徴にあります。以下では、代表的な塗装剤について合わせて紹介します。
ガッツモルタルNo.1
基礎だけではなく、コンクリートブロック塀などにもつかわれる塗料です。フッ素系塗料のひとつで、基礎が従来持っている質感はそのままに、基礎の耐久力を上げられます。
防水性に優れており、基礎内にある鉄筋のサビを防ぐだけでなく、藻やカビの防止にもつながります。なお、防水効果は徐々に薄れていくので7~10年ごとに塗り替えをしていきましょう。
水性シリコン浸透ガード
日本ペイントが販売している水性塗料で、ニオイが少ないことが特徴です。F☆☆☆☆という認定を取得しているので、人体にも害が少なく安心といえます。効果としては、透湿性、給水防止効果があります。
基礎カラット
光触媒酸化チタンが配合されている基礎塗料です。塗料には、特殊ファイバーが含まれており、ひび割れ防止が期待できます。さらに、塗料に撥水効果あるので、長期間防水効果が続き、10年以上は再塗装が不要とされています。
まとめ
以上、建物の基礎の劣化症状とメンテナンス方法について解説しました。基礎が劣化すると建物の重みを支えられず、建物が傾いてしまうことがあります。地震時に、建物が基礎から倒壊してしまうことも。
さらに、劣化箇所から雨水が入ることにより、土台など構造体にカビが繁殖し、健康被害にまでつながるケースもあります。基礎にひび割れや塗装剥がれなどがあった場合、早急に専門業者に相談するようにしましょう。
なお、基礎のメンテナンスはシート貼りもしくは塗装により行います。簡易的にメンテナンスしたい方は、まず塗装によるメンテナンスを選ぶといいでしょう。