外壁塗装で失敗!? やり直しができるケースとできないケースとは
家を建てるときやリフォームで外壁の塗装を依頼した際、外壁の塗装が失敗しているのではと感じたらどうすればよいのでしょうか。プロに頼んでいるのだから大丈夫と思っていても、後から外壁が剥がれたり水が染みこんだりする場合もあり得ます。今回は外壁塗装に失敗しているかもと思った場合に、やり直しできるのかについてご紹介しましょう。
実際に起こることが考えられる外壁塗装の失敗とは
実際にある外壁塗装の失敗例とはどのようなものがあるのか、具体例を解説します。
塗りムラが多く、見栄えが悪い
外壁を見てみると、なんだか薄いところや濃いところがあってなんだか見栄えが悪いといった場合は、塗装の塗りムラができてしまっている可能性があります。塗りムラの原因と考えられるのは、下塗りが足りなかった、上塗りをしなかった、塗料の使用方法が間違っている、乾燥時間不足などです。外壁の塗装は、均一に塗るものが多いので、ムラが出るような塗り方はあまりしません。そのため業者の職人の技術的な力量不足、手を抜いている場合などに塗りムラが発生する可能性があります。
塗り残しがある
塗装されるべきところがきちんと塗装されていない、またはリフォームで塗り直しを依頼したのに、一部だけ色が違う…などといった場合には、塗り忘れられている可能性があります。塗り残しが起きやすい場所は、エアコンの室外機の裏、ガスメーターの裏、軒下の裏など比較的目立たないところです。
塗り残しのある場所が、障害物が固定されていて動かせない、物置などどかすと悪影響が起こるなどの場所の場合は仕方なく塗り残さざるを得ない場合もありますが、素人には判断できないので気になる個所を見つけた場合、業者に連絡するのが賢明です。塗り残しがあると、その部分だけ劣化が早く目立ってしまったり、色が変色していったりするので、見栄えが悪くなってしまいます。
塗り残しが発生しないように、業者にしっかりチェックしてもらうのはもちろん、仕上がりの確認の際に一緒に確認するようにしましょう。仕上がりの段階で塗り残しを見つけることができれば、まだ現場に足場が組んであるので対応しやすいです。再塗装になると、スケジュールを組んだり足場を組みなおしたりと時間がかかる場合があります。
塗装した部分が膨らむ、数年で塗装が剥げてきた
塗装をした外壁が膨らんだり浮いて剥がれたりする場合は、施工不良の可能性があります。下地の処理が不充分、下塗り材が足りなかった、外壁と塗料の相性がよくなかった、乾燥時間が短かった、湿度の高い日に無理やり塗装した、外壁にひび割れやそりがあるため雨水が浸水してしまっているといった原因が考えられます。外壁の塗装が浮いていると、建物を保護する機能が低下してしまい、浸水しやすい状態になってしまうのです。膨らみや剥がれを発見したら再塗装してもらうようにしましょう。
小さな穴のようなものがある
外壁を塗装したところにできる小さな穴は、ピンホールという気泡の跡です。数個あるくらいであれば問題ありませんが、たくさんあるようであればそこから浸水してしまうので劣化の原因になります。適切な施工の工程を踏まずに施工した、技術が低かったなどの可能性がるので、ピンホールがたくさんあるのであれば再塗装してもらいましょう。
サビが出てきた
金属の建材に塗装する際、下処理、防サビ材の塗布が適切に行われなかった場合、サビが発生します。また、外壁の近くに金属製品があると、そこからサビが付着して発生するもらいサビというものもありえます。
思っていた色と違う
契約内容と異なる色で外壁が塗られていた場合は、やり直しの対象になります。塗料の間違いではないけれど、指定した色とイメージが違うと感じる場合があるのです。ディスプレイで見た色と違う、乾いていないから違うのかも…と感じた場合は業者に早めに相談することをおすすめします。
やり直ししてもらえる?やり直しの基準とは
外壁塗装の失敗例について解説しましたが、どのようなものがやりなおしできるのでしょうか?
業者のミス
業者の手抜きや技術不足、契約内容と異なる施工をしている場合は、業者のミスになるのでやり直ししてもらえる場合が多いです。足場を解体したあとだと、スケジュールを立てなおしたり、再度足場を組みなおしたりといった作業が必要になるため、すぐに対応してもらえない場合や費用が発生するケースも。早めに気になる個所を指摘すれば、トラブルになるリスクも少なくなります。
顧客のミス
外壁の色や模様が思った色と違うというだけではやり直しの対象にはなりません。再塗装を希望する場合は、追加料金が発生する場合があります。契約の際にしっかり打ち合わせや確認をしておき、イメージと実際の相違がないようにしましょう。
どちらのミスか分からないミス
双方の確認不足やミスが発覚した場合、費用をある程度負担する可能性が高くなります。
やり直しを防ぐために事前にできる予防策とは
外壁は家のイメージを決める家の顔のようなものです。高額な費用をかけて塗装が失敗したらがっかりしてしまいますし、家計にも影響します。では、やり直しを防ぐためにはどのようなことをすればよいのでしょうか?
シミュレーションをしっかり行う
塗装のカラーや完成図を作成してくれるサービスがあれば、イメージが固まりやすいのでぜひ活用しましょう。配色や日当たりによってもカラーのイメージは変わってくるので、業者に相談しながら外壁のカラーを決めることをおすすめします。
アフターケアの内容をチェックする
業者のアフターケア内容を確認しましょう。安すぎるところを選ぶとアフターケアが充実しておらず、保証期間が短いなどと総合的な満足度が低くなってしまう場合があります。長く付き合える業者を選びましょう。
施工完了前に自分の目で確認する
業者のほうでしっかり確認してくれるだろうとは思わずに、自分の目で不具合がないか確認しておきましょう。気になるところは写真に残しておくと、劣化が早かったときに再塗装してもらうための証拠になります。
まとめ
外壁の塗装は何度も依頼するものではないので、不具合があっても業者にいい出しにくい場合があります。しかし不具合をそのままにしておくと、壁から水が染みて建物の劣化を早めたり、家の景観を損ねたりしてよいことはありません。何か気になることがあれば業者にこまめに質問することが大切です。また、塗装をしてもらってすぐではなく、経年とともに不具合が発生する場合もあります。気になる場所は写真に撮っておき、定期的に劣化具合を撮影すると、再塗装をお願いするときの材料となるでしょう。